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2001年12月25日放送

■サンドイッチの季節

昔、『サンドイッチの季節』と言う映画を観ました。

どこの国の映画かも主人公の名前さえ覚えていませんが、印象に残る映画でした。主人公の少年にとってその年はさんざんな年でした。ナチスによって両親は殺されてしまうし、やっと古ものやで住み込みで働くようになって、親友が出来たのに、少年がユダヤ人であると言う理由、生活環境が違い過ぎると言う理由で、相手の両親によって会えないように様にされてしまいます。 少年は両親に二度と会えない事、やっと出来たたった一人の友人を失った事に耐えきれず、ベットの中で泣いてしまいます。そのすすり泣きを聞いて、いつもは無骨で優しい言葉などかけた事のない古ものやのおやじさんが、少年のベットに近づいて言うのです。

「なあお前大人は泣かないと思っているだろう?そんな事は無いんだよ。大人だって枕を涙で濡らす事は有るんだよ。泣くのははずかしことじゃあないぞ。」「なあ人生はサンドイッチのようなものさ。フカフカの白いパンの間に辛子が効いた薄いハムが挟まった。辛子の効いたハムの所を食べると辛さに耐えられず涙が出るけど次はまた白いフカフカのパンがあるんだよ」

さて皆さんにとって今年は辛子の季節でしたか?フカフカのパンの季節でしたか。

私の今年は激動でした。 ほっておいた持病が悪化し緊急手術をして2週間も入院したし。夫は30年も務めた会社を辞めるぞと言って私が「はぁ?」と言っている間にボーナスももらわずに辞めてくるし。二十年も務めてくれたスタッフが夫の思いも寄らぬ転勤で辞めて行くし、大きな仕事先の一つが破綻するし...こんな事書くとハンカチで目もとを押さえたくなるはずなのに

オーッとどっこい。山際は平気なんです。持病が無くなって前にもまして元気だし、夫は本当に幸せそうで次の目標に向かって生き生きしているし若い男性スタッフが入って来し、今まで、いただいた仕事を処理するだけで精一杯だったのを、これからはもっと仕事に積極的に取り組む意欲が出てくるーかなぁとも思うしーぃ。

「負け惜しみーっ」と言われようとも私の人生は生きている限りフカフカのパンなのです。
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