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アヴァンティ2003年7月号
■あなたは誰？
以前「生気の無い美人より、生き生きとしたブスになれ」と書いたことがあったけれど最近なにがなんだかおばさんの頭は混乱してる。 信号停車した車の助手席から目撃した女性にちょっとショックをうけた。外科病院から出て来て信号を渡り始めた彼女は怪我をいているのか歩き方がぎこちない。良く見ると左足首に白い包帯、それなのに履いているのは１５センチ以上はありそうなピンヒール、これより高い履物は竹馬しか無いと断言できるぞ。
長身を手に入れるためには捻挫骨折なんて覚悟の上なのか。
失礼とは思ったけれど、おばさんはとっさに彼女の全身を観察した。髪はかなり明るい茶色。耳にはもちろんピアス。まつげには天童よしみもビックリしそうなたっぷりのマスカラ。素顔はいったいどんな人なのだろう想像もつかない。考え過ぎかも知れないけれど、あの胸は背中の肉とお腹の肉を集めて寄せてボリュームアップしてるにちがい無い。あなたはいったい誰？
恐ろしいほどの身体偽装工作、それななぜ。背が高く胸が大きく目はぱっちりでないと女性じゃないの。もしそうなら山際はペンギン？
人はみな同じ価値観で生きているわけではないはず。それどころか誰かが言っていたけれど人間は皆フェチなんだって。私の夫がデブフェチなんて思いたく無いけれど．．．
一人ひとり美意識は違うはず。ハリウッド女優を思い出してほしい。ジュリア．ロバーツは大口。キャメロン・ ディアスのエラはすごい。一流の女優の条件は美しさより個性。ただ美しいというだけの女性は男性誌のグラビアを一瞬飾っただけで消えてゆく。何より大切なのはその人らしさ。あなたがあなたらしくある限り、その本質を愛してやまない人がきっと現れるはず。
早く気づいてください。あなたの欠点は長所と隣り合わせであることを。 |
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