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アヴァンティ 2006年 5月号

■「言葉」

昔の話ですが集まりに出て「しまったー」と顔を赤くした事が。気楽に出席したら、かなりフォーマルな会で美しい装いの方ばかり。私はそのまま回れ右して帰りたくなるような場違いな身なりでした。

一流のホテルが会場だからそれなりの服装で出かけるのは当たり前なのに、まだ若かったのです。慌てて洗面所で、髪を撫でつけ、化粧を直して会場に引き返しました。気後れはしたものの、開き直るしかありません。ところが服装は大した問題ではありませんでした。ちゃんとした大人は人の格好などジロジロと見たりはしないものなのです。

愕然としたのはそれから。言葉使いが違うのです。私のようなヒヨコにも「初めてお目にかかります」なんて・・・。北九州というより小倉から出た経験もなく、尊敬語や丁寧語を使う環境もなかった私はその場で「舌を噛み切って死にたい」と思ったくらいです。あのときに学んだのは身なりや年齢や立場などの壁は乗り越えられても言葉使いだけはどうしようもないと言うこと。

テレビの番組で「お招きにあずかりまして・・」と上品なゲストに「どうぞ座って下さい」「食べて下さい」と対応したレポーターを「お座り下さい、お召し上がり下さい。だろ」とディレクターが叱っていました。最近出かけた仕事先でも「わざわざ来てもらって」と迎えてくれた若い事務員さんの後ろから、上司が「いらしていただいて・・」と慌てていたのも気の毒な気がしましたよ。

努力をして新しいチャンスのドアを開けたのに、言葉の使い方一つで台無しになるというのもあり得るのです。言葉遣いに自信がないのでしょうか、語尾をあやふやにしてしまう若い人も目につきます。

言葉を学ぶチャンスはいくらでもあります。本を読むのはもちろん、結婚式の披露宴の司会の中にも尊敬語、丁寧語、謙譲語が乱発されています。テレビの皇室報道も参考になります。照れないで使ってみましょう。

ただし頭の毛の薄い人に「おハゲでいらっしゃいますね」なんて言い方をしないのは目上の人にそんなこと言ってはいけないからですっ。もちろん。