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2000年12月26日放送

■どうしていますかこんな時

山歩きをしている時、すれ違う人達と必ず挨拶を交わしますね。田舎に行くと見知らぬおばあさんから「お天気がいいですねー何処に行きなさるとですか」等と話しかけられてほのぼのとした気分になったりします。所変わって都会のエレベーターの中などで見知らぬ人と二人っきりになったりしたらなんだかトッテも気まずくて 息を止めて気配を消してしまいたくなる事が有りませんか。お腹が空いて一人で入ったうどん屋で相席になって40cmくらいの距離で真向かいに知らない人が居るとしたらあなたはどうしますか?私はうどんが来るまでの間、飲みたくもない水を飲んだり、箸袋の字を十回も読んだり、鞄の中の探し物をしてみたり相手と目を合わせないようにするのに懸命になります。

知らない顔をしている方が礼儀に叶う時とちゃんと声をかけた方が良い時の事をちょっと考えて見ました。参考にした本は中公新書『身ぶりとしぐさの人類学』野村雅一著700円5年くらい前に買った本です。

この本には都会で人とすれ違う時いちいち挨拶を交わす必要はなく、それどころか相手に好奇心を持っていない事をはっきりさせるためにすれ違う時は、まるで車のライトを下向きにするように視線を落すのが常識。これをアメリカの社会学者は「儀礼的無関心」と名付けているのだとか。通勤の電車やバスの中でも同じ事。汽車の長旅ではどうすれば良いのでしょうか。外国の映画など見ていたら見知らぬ女性の荷物を網棚にのせてあげたり窓際に代わって上げたりしていますが、日本の男性でそんな気のきいた人は少ないですね。

長時間全く知らん顔も気まずいのできっかけがあれば一言言葉を交わしてもよいとのこと。少なくとも目が合ったらあまり感情を込めないニコリ位はするのが礼儀なのですって。

飛行機の中では隣の人と言葉を交わさなくても礼儀に反する事はないそうです。飛行機の中は例外なんですね。私が気を付けている事は、結婚式やクリスマスパーティ等で同席になった人達とは必ず「御一緒させていただきます」等声をかける事、タイミングを外すとけっこう気まずいですから。忘れがちなのがオフィスで同僚などと廊下ですれ違う時、これもあまり個人的でない笑顔くらいは作るのが常識と思っています。買い物でお店に入る時も無言で入って無言で出てくるのはやめたいですね。「みせてください」出る時は「ありがとう」くらいは言いたいものです。ブスッとして出入りするのは無気味かも知れません。顔の表情と言葉は自分のためと言うより周囲の人のために有るものでしょ。新しい世紀を迎える前に自分の言葉と表情のこと考えてみたいと思っています。

今回とっても真面目でごめんなさい。

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